新人葬儀屋ブログ

葬儀屋2年目の28歳女子です。本を読んだりアニメを見たりするのが好きです。私が消化したものを紹介していきます。

葬儀業界に転職する前に心配だった事【葬儀屋は何が大変?】

葬儀屋に転職したいな・・・

でもかなり大変そう・・・

というイメージを持つ人って結構多いと思います。

でも葬儀屋で働く人が近くにいないから聞けないし

面接官に聞いてもあんまりピンとこないし、

という人多いのではないでしょうか?

実際未経験から葬儀業界に転職私がお答えします。

 

結論、

そりゃ大変だけど、割と大丈夫ですよ!!

 

1年間通して大変と感じたことを

具体的に上げて行ってみようと思います。

 

葬儀屋の大変ポイント 7選! 

※これからの内容は葬儀会社や地域によります。
それを踏まえて参考にしてください。
 

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1 生活リズムが安定しない

安易に想像できると思いますが、やっぱり
一般企業に比べて生活リズムは安定しません。
 
その日夜の当番であれば、仕事が終わった後も
電話がなったらすぐに出動するのでお酒を飲む事も
できませんし、寝ていても敏感に対応できる様に
していなければいけません。
※地域や会社の方針でかなり差があります
 
早朝に出社しなければいけない日もあれば
夜23時になる事もあります。
通夜が終わってヘトヘトで片付けしている時に
新規のお仕事が入る事もあります
それを考えると、ジムや習い事に通うのも難しいし、
朝活しよう!と思い立っても現実的ではありません。
 
毎日同じリズムで生活したいと言う人には
少し苦痛かもしれませんね。
 
でも安心してください。
 
毎日それが続くかといったらそうでもないので
ちゃんと休める日もあります。
何より会社によって全然違います。
ちゃんと会社を選べば、ボロ雑巾の様に
使い倒される事もありません。
 
重要なのは入社前の会社選びです。
 
あとはやっていけば嫌でも慣れます。
少〜しの覚悟さえあれば問題ありません。
心配しないでください。
 

2 覚えないといけないことがめちゃくちゃ多い

私が転職した頃は、葬儀のその字も知らないくらい
無知な状態でした。
人って死んだらどうするの?と言うレベルです。
最初の3ヶ月くらいは知らないことしかないので
教えられても言葉がや意味が分からずそれは大変でした。
 
でもまぁ担当業務が部署によって完全に縦割りで
細かく業務内容が分かれている会社であれば、
覚えることが少ないので、無知の状態でも
仕事に慣れるのにそこまで時間もかかりません。
覚えることたくさんあるのは嫌だ!と言う人は
そういった会社の募集に応募すればいいと思います。
 
葬儀社で働く上で覚えないといけないことは
葬儀の一般常識や細かな宗派やその宗派ごとのしきたり
お葬式を行うための業務、お客様や社員との違和感ない
距離感・話し方、などです。
 
次に何をしなければいけないのか、いちいち先輩に
指示されなくても動ける洞察力も大切です。
 
もちろん一般常識くらい覚えとけって話ではあるので
それらは働きながら聞かれた時に答えられるよう
徐々に覚えていく必要はありますが、大体1年も
真面目に働いていれば何とかなりますよ。
 
なので覚えることがたくさんあるのはあるのですが
別にそれが原因で胃に穴が空いたり仕事辞めたくなったり
することはありませんので安心してください。
 
追記ですが、葬儀社ってPCの操作ができなくても
大丈夫でしょと思っている人もいるかもしれませんが
葬儀社も普通にPCで仕事します。
何もできない人よりもエクセルをある程度いじれたり
簡単な資料や貼り紙をパッと作れる人の方が
重宝されるのは当たり前ですね。
何より、PCの操作方法を教えてもらう時間が超絶無駄です。
その時間に宗派やしきたりを教えてもらう方がまだ良いです。
一般常識と同じ様に基本のPCスキルはつけておきましょう。
 

3 目上のお客様への対応がほとんど


喪主となる方達は私たちの父や母、おじいちゃん
おばあちゃんくらいの年齢です。
しかも私達よりも葬儀の参列の回数も多いですし
葬儀の一般常識を知っています。
そういった方達に対して話を先導し、
葬儀を行なっていかなければなりません。
 
私はこれに進行形で結構苦戦しています。
 
新人であろうとお客様からすればこちら側は
全員プロです。よくない対応をすれば信頼を失います。
 
ありのままの自分で接するのではなく、自分はプロである
ということを意識的にきちんと対応できるかが鍵です。
知らないことを聞かれた時、焦ったり慌てたりするのは
すぐにお客様に不安を与えてしまいます。
お客様によってはこの人だめだなと感じると
その後の説明をよく聞いていくれなくなる方もいます。
 
分からないことを聞かれたら、一言謝罪し
正しい情報を調べてそれを伝える、それだけです。
この流れを慌てずにできれば問題ないです。
 
目上の方とも積極的にコミュニケーションとれるのが
正しいかと言うと、そうではないと思います。
目を見て落ち着いて会話ができて、問題を解決して
いければ信頼関係が得られます。
 
自分より立場が上の人を相手にすると萎縮してしまう
人がいます(私がそうです)が、そうならない為に
日頃から勉強を怠らず、人と話す時は意識をして
精神も鍛える必要があると思います。
 
これらは練習で何とかなる部分なので
入社後に解決していけば問題ありません。
 

4 力仕事が多い

 

司会や打ち合わせなどの専門のスタッフだったりすると
そうでもありませんが、何でも対応するよ!という会社
であれば男女問わず力仕事がとても多いです。
・故人の搬送や納棺
・祭壇を組んだり椅子やテーブルを並べる設営
ドライアイスを運ぶ (1セット 10kg )
・棺の組み立て
(棺はダンボールに入って納品されるので
 箱から出してセットしなければなりません)
 などなど・・・
 
自社で式場ホールを持っている会社と
そうでない会社でもかなり差があります。
ホールを持っていない会社であれば、
都度、故人を搬送しなければいけませんし、
貸し式場に葬儀で使うものを運んで、
毎回式場の設営を一から行わなければなりません。
毎日普通に働いているだけで1万歩以上、
多い日は2万歩くらいは歩いています。
 
このように体力的な疲れもあるのですが、
並行してお客様の対応もしないといけないので
精神的な疲れもきます。
 
体力に自信のない人は、日頃から運動して
疲れにくい体を作っておくのが良いかと思います。
要は疲れを感じにくい体であれば問題ない
と言うことです。 

5 いい状態のご遺体ばかりではない

大往生で老衰で亡くなる方もいれば、
事故で亡くなったり、発見が遅れてしまい
腐敗が進んでいる方もいらっしゃいます。
 
大体2日間も発見が遅れ常温で時間が経過
してしまったご遺体は腐敗が始まっており
かなり匂いがきつくなっています。
洋服に匂いが染み付いて取れない事もあります。
 
また、私の働いている会社では、全てではない
ですが従業員が納棺を対応する事もあります。
 
警察から来られた方は検視後で服を着ていません。
裸の男性に浴衣を着せて納棺する事もあります。
(男性スタッフが対応することが多いですが)
 
最初の頃は少し戸惑ったこともありますが
こればかりは慣れしかないです。しかし、
どうしても慣れない、無理なので仕事辞めます、
という人を私は見たことがありません。
そもそも葬儀屋になりたいと思う人であれば
この点はそこまで問題視しなくて大丈夫です。
 
どんな時も故人に誠意を持ち失礼のない
対応が必須です。
逆にそれがちゃんとできていれば大丈夫です。
 

6 ミスが許されない

葬儀は絶対的な決まりもリハーサルもありません。
その一度、一瞬しかありません。
宗教によって対応も変われば、その家族の
状況によっても内容が変わってきます。
ミスをしない様に徹底的に準備をします。
 
じゃあミスしたことないのか!と言われれば
私は数えきれないほどミスしています・・・
人はミスしないと覚えられませんので
ベテランだって誰だってミスしてきているはずです。
 
その都度頭を下げ、先輩にフォローしてもらい
自身で改善して同じ失敗をしない様に
努力してきているのです。
 
ミスした時にこそいつまでも落ち込まずに
メンタルを強くもち、何事も前向きに
とにかく自分の足で進んでいくことが
大切なことだと思っています。
 

8 超アナログ

これは葬儀業界に入る前に心配だったことではなく
入った瞬間にヤバイと感じたことです。
 
ある程度、PCやネットなどの知識ある人や
業務フロー改善の取り組みとかしてきた人は
これ本気で最高にストレス溜まりますからね。
 
受発注は全てFAX、エクセルで管理している
データは一度も集計したことないし、そもそも
構造的に集計することができない仕様で作っちゃってる
案件の進捗管理も紙とかホワイトボードのみ
昭和初期の匂いが拭えません。
 
自分の事は努力で何とでもなるけど
これに関してはトップの思考が変わらなければ
一生そのままだと思ったほうが良いです。
覚悟しておいてください。
 
あなたがそういった情報に元から疎く、
今後葬儀の現場でずっとやっていきたい!
と言うスタンスであれば気にする必要はありません。
 

7体調管理命

これ、忙しい業界だったらどこでも
当たり前だと思いますが・・・
1件の葬儀を行うのに、ただでさえやること
たくさんあります。
一人潰れただけで他のスタッフがかなり
打撃を受けます。
風邪ひいて出社してきたものなら、
超絶嫌な目で見られます(見ます)。
絶対に移されたくないし、自分も移す側に
回りたくありません。
 
とはいえ寝不足になる事も多いですし
多数の会葬者と触れ合う事も多いので
病原菌をもらいやすく、体調も崩しやすい
業種とも言えるでしょう。
 
だからこそ、スキのない自己管理が
求められます。
 
今は、コロナウイルスの感染拡大が
落ちつくことを祈るばかりです・・・
 
 
 
今回は大変なことをまとめました。
 
読んでいてわかったかと思いますが、
全て普通のことです。
全て何とかなります。
 
そして働いていて良い事もたくさんあります。
 
大変さを理解しながら仕事を好きに
なれる様に以上を参考にしてみてください。
 
他にも質問があればメッセージいただければ
何でもお答えします。